皆さん、こんばんは。
今日は今までで一番長い記事になると思います。
何の話かと言いますと、HPVワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)の話です。
HPVワクチンは「子宮頸がんワクチン」とも呼ばれ、子宮頸がんを予防するものですが・・・
このデータにはありませんが、アメリカのHPVワクチン接種率が40~50%で低いと言われています。日本のHPVワクチン接種率は明らかに異常ですよね。
2003年生まれ、高校1年生のりーちゃんでは0.1%の接種率ですって。つまり1000人に1人。
りーちゃんの高校の1年生女子が約300人なので、このデータ通りだと学年で0.3人。
つまり高校にHPVワクチンを受けた子が1人いるかいないか・・・ということになります。
重い副反応というのは、、頭痛・倦怠感・関節痛・接種部位
以外の疼痛・筋肉痛・筋力低下など様々です。
すると・・・
うちの大事な娘に、HPVワクチンなんて打たせない!
こういう運動が起こってしまったわけです。
私がHPVワクチンを取り上げたわけは・・・
りーちゃんがHPVワクチンの接種をしたからです。
最前線の当事者として現在のHPVワクチンの現状をお伝えできればと思い、今回記事にしました。
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2019年3月末の出来事です。
高校受験を終えたりーちゃんに、HPVワクチンの無償期限が迫ります。
夫婦で話し合った結果、まずはHPVワクチンについて調べてました。
そして、そのメリットもデメリットもりーちゃんに伝えたところ返って来た答えが・・・
副反応よりも、子宮頸がんになる方が怖いと。
そして「HPVワクチンを打とう!」という結果になったのです。
しかし、1回目のHPVワクチンを打つまでが大変でした。
厚生労働省が積極推奨をしてないものですから、病院が受け入れてくれなかったんです。
ちゃんと「HPVワクチン 〇〇市」で調べた病院なのにですよ?
子宮頸がんの予防なんだから、産婦人科ならやってくれるのでは?と思って電話するもダメでした。
りーちゃんが生まれた産婦人科は、HPVワクチン接種をしてくれるというのです。
でも病院に行く前に「保健センターで、子宮頸がん予防ワクチンの問診票と無償化にするための整理番号を貰って来てください」と言われました。
※お住まいの自治体によってシステムが違うと思います。
電話を取った方がHPVワクチンの手順がわからなかったようで、わかる人を探してバタバタしていました。たぶん、保健センターでも問い合わせが久しぶりだったようです。
女性だけでも人口が15万人以上いる市なのにね~。
数日経ってから、こういう用紙が3枚送られてきました。
この他にも・・・
HPVワクチンの対象は小学校6年生~高校1年生で、ワクチンは全部で3回打ちますよ~というお知らせとか。
HPV(ヒトパピローマウイルス)や子宮頸がん、副反応についてのお知らせも送られてきました。
HPVは決して珍しいウイルスではなくその辺に存在し、多くの人が感染します。
手足にできるイボもHPVが原因だったりします。
しかし、子宮に感染したHPVの中には問題があるものも・・・。
自然に排除されることが多いのですが、まれに異形成を経てがん化します。
下の図が分かりやすいのですが・・・
子宮頸がんはいかに早期に見つけるかが大事です。不正出血が続いている場合は放置せず、すぐに婦人科に行きましょう。
ところで私は毎年、子宮がん検診を受けています。
ですが、日本の子宮頸がん検診の受診率は・・・
早期発見が大事なのに・・・
子宮頸がんは年間で10000人が発症し、3000人が死亡する病気です。
※さっきの保健センターから送られてきた用紙にそう書いてあります。
なぜ若い女性が子宮頸がん検診に行かないのかと言うと・・・
子宮頸がん検診は、子宮から細胞を取ったりするので妊娠・出産経験はない女性にはハードルが高いかもしれません。婦人科でも女医さんは珍しくて先生が男性であることが多いので、恥ずかしいんです。
不正出血などの自覚症状がないと、子宮頸がん検診には行かないかもしれません。
しかも、高校生が産婦人科に居たら皆さんどう思いますか?
平日の学校終わりに行くので、おそらく制服で行くことになります。
産婦人科は産科+婦人科です。ほとんどの産婦人科で受付は共通です。
産婦人科に行くのは赤ちゃんを産む人だけではありません。子宮がん検診や婦人科の病気でかかる人も多くいらっしゃいます。
でも中高校生は偏見の目で見られることがあると聞きました。もっと産婦人科のことが周知されて、中学生でも高校生でも気軽に行けるようになるといいですね。そう願います。
「うちの子はHPVワクチン接種に来たんですよ~」と言い回るわけにもいきません。私が良くても、りーちゃんが嫌な思いをするかもしれない。
予防接種は平日しか受付していないので、時間的に考えると制服で産婦人科に行くことになります。
「高校生には可哀想かも・・・」と思い、HPVワクチンを打ってくれる病院をもう一度探しました。
私が健康診断を受けた内科で、打ってくれることになりました。
先生に「よく来たね~!」と褒めて頂きました。
これが4月の半ば。1回目のHPVワクチンを接種しました。
HPVワクチンはHPVの感染を予防するもので、感染後では効果がありません。
子宮に感染する主な原因が「性行為」なので、その前に接種することが望ましいとされています。
そしてたった1回の性行為でも感染することがあり、性行為をした人数は関係がありません。
要するに性行為によって、HPVが子宮まで届けられてしまうわけです。
HPV(ヒトパピローマウイルス)は珍しいウイルスでなくて、180種類以上あります。
この中にハイリスクのウイルスが15種類ほど存在します。
HPVの中でも16型と18型が、子宮頸がんを引き起こす原因の7~8割をしめています。
もし残りの2~3割のハイリスクHPVに感染したときは、HPVワクチンが効かず子宮頸がんになることがあるということです。
また6型と11型は尖形コンジローマの原因となります。
現在、HPVワクチンには2価のサーバリックス・4価のガーダシル・9価のガーダシル9の3種類があります。
3つの中で無償化の対象なのは、サーバリックスとガーダシルの2種類です。
サーバリックスとガーダシルの2回目接種の時期に差がありますが、どちらも3回接種しなければなりません。
りーちゃんの3回目の接種は10月です。
「やっぱりHPVワクチン受けようかな」と思う高校1年生の女の子がいるかもしれません。
9月が無償でHPVワクチンを受けられる本当のラストチャンスになります。
だから9月上旬に書くことにしました。
※だれかのつぶやきを見て急に思いついたんです。もっと早く書いてあげれば良かった。ごめんなさいね。
HPVワクチンのことを書くのはちょっと怖くもありました。炎上しちゃうかしら?とか。
(私にそんな影響力、無いかww)
もちろん100%効果があるHPVワクチンで、100%副反応がないワクチンが望ましいに決まっています。でもそんなことはありえません。
私も今年の2月に麻しんのワクチンを打った後、副作用で発熱しましたもんね。
100%安全なワクチンなんてありませんし、インフルエンザウイルスのように変異しやすいウイルスのワクチン効果は「賭け」のようなものです。
だけどHPVワクチンの効果は世界的に認められています。
だから我が家では、HPVワクチンを打つことに決めました。
実はHPVは男性にも感染します。性行為が感染ルートなのですから、当然といえば当然です。
最後に・・・
HPVワクチンを打つ人の意見も打たない人の意見も、どちらもわかります。
HPVワクチンが無償なのは、小学6年生~高校1年生の間だけです。
この期間中に夫婦や親子でしっかり話し合って決めてくださいね。
副反応が気になる方は、「厚生労働省の副反応追跡調査」をご覧ください。
医療の情報はどんどん新しくなります。HPVワクチンも変更事項があるかもしれません。
こちらは2019年9月時点での話なので、ご注意ください。
今回HPVワクチンの話を描く(書く?)にあたり、デリケートな話題ゆえに問題が発生することも考えられます。そのときは「ま、ブログ辞めればいいか~」と思いながら描きました。
もしコメント等で問題が発生した場合は、コメント欄を封鎖することがあるかもしれません。ご了承ください。
<参考にさせて頂いたサイト>
・公益社団法人 日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4
・公益社団法人 日本小児科医会
子宮頸がんワクチンの有効性と安全性の評価に関する疫学調査
https://www.jpa-web.org/blog/2017/01/31/98
・看護roo!ステキナース研究所
https://www.kango-roo.com/sn/a/view/6135
・Buzzfeed News
https://www.buzzfeed.com/jp/seiichirokuchiki/cervicalcancer-hatarakikata
・産経ニュース
https://www.sankei.com/premium/news/170116/prm1701160007-n1.html
・国立がんセンターがん対策情報センター 人口動態統計
・OECD(経済協力開発機構)
こんばんは
うちの娘、1998年生まれですが、推進してましてね。副反応の事も全然報道されていなかったので中学生の内にHPVワクチン接種しました。
うちの娘はメチ
その1年後に副反応問題が浮き彫りになって。2学年下の子達からは安全性が心配でという事で接種を控える子が沢山でした。
ごめんなさい、名前忘れてるし、
真ん中の文章は メチャ腫れました。
です。すみません。
コメントありがとうございます。
娘さんは7~8割が接種していた頃の方なんですね。
あっという間に多数派が逆転してしまい、現在の接種率は0.1%です。
あ、ゆーさんでしたかww
腫れはありますよね。私も麻しんワクチンでめっちゃ腫れました。
はじめまして。
毎日楽しく読ませていただいております。
我が家の娘は高2ですが、高1の3月に打ち終わらず、3回目の接種のみ自費になりました。(18000円)
やはり保健センターでの接種票発行や、病院の選定、病院でのワクチンの取り寄せに時間がかかったからです。
病院の選定では、ワクチンの受託医療機関のリストにある病院でも、受付の方が知らずに断られたりもしました。
3回分接種票が発行されても、高1の3月が過ぎれば無効になります。
本当に9月が最終的なチャンスですよね。
少しでもお役に立てればと思い、コメントさせていただきました。
カタカタさん、こんにちは。
娘さんもHPVワクチンを打たれたのですね。私と同じような経験をされたようで、心強いです。周りにHPVワクチンをした人が誰もいないので相談も出来ず心細かったですが、私達の経験がどなたかに役に立つと嬉しいです。
18000円のワクチンとは、うちの市よりもさらに高いですね。それでも子宮頸がんが予防できるのなら、その価値はあると思います。
コメントありがとうございました。
初めまして。私の娘もりーちゃんと同じ年齢で、9月に3回目を打ち終わりました。
やっぱり本人が産婦人科の先生などに話を聞いて決めました。
うまくまとまっているので、シェアさせてもらいますね
みんぶさん、コメントありがとうございます。
HPVワクチンを接種したい方がもっと気軽に打てるようになるといいですね。